覚醒
- ゴブルジム・スタッフ
- 4月25日
- 読了時間: 2分
ジムで日々指導をしていると、人が“突然に殻を破る瞬間”というものに立ち会うことがあります。
まさに先日、そんな瞬間が訪れました。
3月に試合に出場した若手選手が久しぶりにジムに顔を出し、
大学生の彼とスパーリングを行いました。
以前から真面目に取り組んでいた大学生ですが、この日何かが違っていたのです。
これまではどこか遠慮がちで、あと一歩前に出られなかった彼が、自ら前に出てパンチを打ち込んでいく。
その変化は、単に技術的なものではなく、「気持ちの強さ」の現れだったように思います。
もちろんマススパーなので力を抜いたやり取りですが、明らかに“内面の変化”を感じる瞬間でした。
スパー後に「良くなってるね!」と声をかけると、
彼は「ありがとうございます!」と、いつものように謙虚に返してくれました。
その姿に、日々の努力を積み重ねてきた彼の姿勢が、この覚醒を生んだのだと確信しました。
人が変わるきっかけは千差万別ですが、大切なのは“向上心を持ち続けること”なのかもしれません。
陶芸家・河井寛次郎の言葉に「新しい自分が見たいのだ──仕事する」とありますが、
これをジム流に言い換えるなら、「新しい自分が見たいのだ──練習する」でしょう。
こうして誰かが一歩を踏み出す、その瞬間に立ち会えるのは、ジムという場の醍醐味でもあります。
彼のさらなる成長を、これからも心から楽しみにしています。
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