プロフェッショナル
- ゴブルジム・スタッフ
- 7月15日
- 読了時間: 3分
昨日は、プロキックボクサーの佐藤さんがジムにお越しくださいました。
最近はMMAの試合にも出場されており、精力的にご活躍されています。
毎回とても丁寧にご指導くださり、今回も多くの学びを得ることができました。
■ 対人練習における考え方
まず印象的だったのは、対人練習に対する意識の高さです。
ただ動くのではなく、**「この状況ではどう打つのがベストか」
「どの距離が最適か」「得意技にどうつなげるか」**など、
練習の一つ一つに意味を持たせて、常に考えながら動いているということ。
練習は“数”をこなすのではなく、“質”を高めていく場。
そのために佐藤さんは、毎回テーマを設定し、PDCA(Plan・Do・Check・Action)を回していくそうです。
練習は計画段階であり、試合はその実行フェーズ。
試合が終わったら、評価と改善をしっかり行い、次の練習に反映させる――
そうやって、技の精度と戦略を少しずつ積み上げていくという姿勢がとても印象に残りました。
■ 首相撲の奥深さと楽しさ
今回、首相撲の技術も丁寧に教えていただきました。
「技が八割、力が二割」という言葉通り、力を使わずに軸をずらす・体幹で制するという技術が中心です。
やってみると本当に面白く、有利な状態でもあっさり技術で無力化されます。
「なぜこんなことができるのか?」と疑問に思う部分を、一つひとつ丁寧に解説してくれました。
また、首相撲はただの技術にとどまらず、
• 体幹の補強につながる
• キックでは組負けないので、前にプレッシャーをかけられるようになる
• MMAでは組負けないから、スタンドで勝負できる力がつく
というように、幅広い実戦力につながっていくという話もとても勉強になりました。
■ MMAにおける「手札の質」を高める考え方
MMAという競技はやることが多く、手札(技術)も多く持っていた方が有利に見えますが、
佐藤さんの考え方は少し違いました。
「たくさんの手札を持つよりも、今ある手札をどう組み合わせ、磨いていくか」
という発想。
つまり、“あれもこれも”と欲張るのではなく、自分にとって必要な技術に絞り、純度を高めていくスタイルです。
そのためには、自分の得意・不得意を客観的に見つめ、
「何を伸ばすか」「何を捨てるか」を明確にしていく必要があります。
これがまさに「己を知ること」であり、常に自分自身と向き合い続けるという、深い作業なのだと思いました。
■ 指導と自己成長の両立
普段の練習でも、佐藤さんは「自分のテーマ」を持って取り組んでおり、
例えば「右は使わず、左だけで攻防を構築する」など、制限をつけて動くことで、精度と幅を広げているそうです。
こうしたテーマを自分に課すことで、相手が未熟な場合でも手を抜かず、自らの課題と向き合いながら、
同時に相手に対しても「こうした方がいいよ」と的確にフィードバックを行う。
そうやって、相手の成長と自分の練習を両立させているという姿勢に、心から感銘を受けました。
■ おわりに
今回も、佐藤さんから本当に多くの学びと刺激をいただきました。
ひとつひとつを今後のジム運営や練習に活かし、
会員さんにとっても自分自身を知り、また見つめ直す場でありたいと思います。
佐藤さん、本当にありがとうございました。
またのご来訪を心よりお待ちしております。
コメント